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ご挨拶

京都府立医科大学の糖尿病診療、研究の歴史は長く、大正15年飯塚教授が就任して以来のものです。この中でも特記すべきことは、患者指導のための糖尿病教室を開いたのが、全国で初めてであったことです。糖尿病患者の会である糖尿病協会の活動も、京都地区が全国に先駆けています。
このように、先進的な土地柄のなかで、京都府立医科大学は常に中心的役割を果たしてきたと自負しております。現在も、臨床と研究において活発に活動中です。
免疫学の臨床、研究は昭和53年近藤教授が就任してから本格的に発展しました。初期は補体の研究が中心でありましたが、その後免疫学全般に展開し、臨床も膠原病全般であるが、特に近年は慢性関節リウマチの臨床、研究に注力しています。

以上のように、臨床的には異なる疾患に対応していますが、どちらの疾患も全身に影響を及ぼすことが甚大な疾患であり、内科学全般の基礎的知識を習得しなければ、専門医としても充分に実力を発揮できないという点では、いずれも類似した特徴を持っています。したがって、われわれの目標は、内科全般を習得した専門医であって、決して専門のみの医師ではありません。研修内容も、本人の意思は尊重しますが、できれば初期の数年間は内科全般の研修をしてほしいと願っています。

われわれの臨床の目標は「患者さんの健康とQOLの改善」であります。また、研究の目標も、この目標を達成するためのものです。臨床内科教室の一部門ですが、他の部門との協力も万全になっており、患者さんには安心して受診していただける診療科であり、医師には未来に希望を抱ける内科です。

教授 福井 道明