理事長挨拶
2015年8月教授就任時の「医局の体制としては、内分泌内科と免疫内科がそれぞれ臨床・研究を行い、切磋琢磨しながら発展できればと考えております。糖尿病・内分泌も膠原病も治療法の進歩がめざましく、専門的な知識が必要になってきています。一方、糖尿病・内分泌や膠原病は全身疾患なので、全身を診れる医師の育成を目指したいと考えております。」「NEJM, JAMA, LANCET, NATUREなど世界一流のジャーナルに掲載されるような研究、臨床に活かされる研究、社会に必要とされる研究、府立医大の特徴を出せるような研究を成し遂げたいと思います。研究マインドを大学に在籍している時のみならず大学外でも持ち続けてもらうことも重要と考えています。臨床をしていて疑問に思うことに対し自ら解明し、学会発表・論文化し、ガイドラインやテキストに引用されるようなデータの構築を共同で行っていくことも大切と考えています。」という抱負を実現すべく日々努力しております。
教室のトップとして、また一人の人間として「どうしたらみんなが幸せになれるのか」を追求しています。
私の祖先は仏教に携わる者が多く、以下の考え方を皆に共有して欲しい。そして安らかな気持ちで日々を過ごして欲しいと思います。
「世の中は自分の思い通りにならないことばかりです。そんな時人は自分以外のものに原因を求め、不満になり、怒りを抱くものです。仏教では、こうした怒りは全て、自分の心が生み出していると考えます。その原因となっているのが、疑い、誤ったものの見方、プライドや誇り、欲望などの「煩悩」。こうした煩悩を消し去り、安らかな心をもって生きることこそ「涅槃寂静」、つまり"さとり"の境地なのです。そこに到達するためには、"諸行無常""諸法無我"をきちんと理解することが大切です。あらゆる現象に一喜一憂することなく心が安定した状態になれば、結果として幸せに生きることができるのです。世の中のあらゆるものが無常であると知っているから、一期一会の出会いを大切にし、自分をめぐる仕事や人間関係の一つひとつのことも丁寧に謙虚に愛情を込めて行うことができます。全てが縁起によって成り立つものだと知っているから、自分以外のものへ慈悲の心をもって接し、一瞬一瞬を尊く生きることができます。生かされている"いのち"で毎日を大切に生き、自分本位でなく周りへの思いやりを持って行動することは、苦しみの原因である執着をコントロールすることにもなります。」
近年当教室は、若者が増え活気づいています。とはいえまだまだ多くの優秀な人材が望まれます。現在の関連病院、また今後開拓すべき病院に十分な人材を派遣したいと考えています。同門会の先生方におかれましては今後も若手の勧誘をお願いしたいと考えております。
日本有数の内分泌・免疫内科学教室に発展、進化させ京都から世界へ医学、医療を発信したいと考えております。今後とも御指導・御鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。
エルストクラブ(同門会)においては旧1内の先輩方と内分泌免疫内科として入局した若者が交流できる素晴らしい同門会にしていきたいと考えております。皆様の御指導、御協力宜しくお願い致します。
理事長 福井 道明