研究内容

京都府立医科大学免疫内科学教室では、膠原病・リウマチ性疾患の病態解明やよりよい診断・治療法の開発をめざして基礎研究・臨床研究を行っています。基礎研究では特に膠原病で高頻度に見られる臓器合併症である肺線維症モデルを用いた研究や、関節リウマチのモデルを用いた研究を数多く手がけています。また、膠原病・リウマチ性疾患の患者さんはお一人お一人で病状や、合併症の起こりやすさ、治療薬に対する反応性などが大きく異なるため、画一的な診療では不十分です。そこで、患者さんから取得させて頂いた検査試料や診療記録をもとに、個々での病態を明らかにし、合併症や治療薬に対する効果を予測することを目的とした臨床研究を実施しています。

医学研究へのご協力のお願い

通常、患者さんの臨床情報や検査試料を用いた研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明し同意を得たうえで行います。しかしこうした研究のうち患者さんへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いる研究については、国が定めた指針に基づき「対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得る必要はありません」が、研究の目的を含めて研究の実施についての情報を公開し、さらに拒否の機会を保障することが必要とされております。このような手法を「オプトアウト」と言います。当科でのオプトアウトを用いた臨床研究についての詳細な説明は下記文書をご覧ください。なお、研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。

京都府立医科大学膠原病コホート オプトアウト文章はこちら

基礎医学研究

1 Allograft inflammatory factor(AIF)の機能解析

ラットの心移植に伴う慢性拒絶反応において検出された分子であるAllograft-inflammatory factor-1(AIF-1)は、強皮症の皮膚や肺組織に発現していることが知られていますが、その病態での役割は十分解明されていません。我々はこれまで関節リウマチや慢性GVHD マウスモデルによる硬化した皮膚の単核球や線維芽細胞にAIF-1 が発現し、AIF-1 刺激により単核球からのIL-6 やケモカインが分泌されること、線維芽細胞の増殖・遊走を生じさせることを報告してきました。現在は、肺の急性炎症や線維化病態でのAIF-1 の関与に焦点を当てて研究を行っており、それぞれの病態における関与が示唆されるデータが得られています。今後はこの分子をターゲットとした新たな抗炎症ならびに抗線維化治療薬の開発に繋がることを目指し、さらに研究を進めています。

Allograft inflammatory factor(AIF)の機能解析

2 Sphingosine-1-phosphate(S1P)の炎症および骨代謝における役割の解析

スフィンゴシン1リン酸(S1P)は、細胞膜に普遍的に存在するセラミドから合成される脂質メディエーターの一種であり、細胞内で合成・分泌されautocrine/paracrineで周囲の細胞に働き、また一部は細胞内でセカンド・メッセンジャーとして作用する。その受容体にはS1P1-5までの5つのサブタイプがあり、リンパ球などの免疫担当細胞をはじめ様々な細胞に発現しており、その発現の差異により細胞の増殖・分化・遊走・アポトーシスに影響を与えることが知られている。これまでに我々は肺線維症における線維化のプロセスにS1P3シグナルが重要な役割を果たすことを示している。現在はS1P3ノックアウトモデルを用いて、関節炎および骨粗鬆症におけるその役割の解析を行っている。

Sphingosine-1-phosphate(S1P)の炎症および骨代謝における役割の解析

3 線維化における炎症-凝固連関についての解析

血管内皮の傷害に起因する凝固系の亢進は炎症を惹起し、炎症はさらなる組織破壊と凝固反応を引き起こすという炎症凝固連関の概念が知られていますが、近年肺疾患の病態にも関わっていることが注目されています。我々はマウスの肺線維症モデルおいてHMGB1やトロンビンの発現が亢進しており、これが肺胞マクロファージによるTGFβ1の産生や、肺線維芽細胞の筋線維芽細胞分化に関与している可能性を明らかにしました。さらに、リコンビナントトロンボモデュリン(rhTM)をマウスに投与することで、肺線維症の病態が軽減されることも明らかにしました。rhTMはすでにDIC治療薬として本邦で承認され、ヒトの肺線維症に対しても臨床効果を有する可能性がいくつかの臨床試験で報告されており、今後広く臨床応用されることが期待されます。

線維化における炎症-凝固連関についての解析

4 膠原病関連間質性肺疾患の病態解明
(呼吸器内科、京都第一赤十字病院との共同研究)

関節リウマチ、シェーグレン症候群、多発性筋炎・皮膚筋炎、全身性強皮症などの膠原病患者さんはしばしば難治性の間質性肺炎を合併し、膠原病関連間質性肺疾患と呼ばれますが、その病態は十分解明されておらず特異的治療法も確立されていません。近年発展した研究手法であるシングルセルRNAシークエンスにより一細胞毎の全遺伝情報(トランスクリプトーム)を得ることでそれぞれの病気における免疫細胞集団の変化、および各細胞の遺伝子発現変化を明らかにすることができます。本研究では膠原病関連間質性肺疾患患者さんの気管支肺胞洗浄液および血液検体をシングルセルRNAシークエンスとフローサイトメトリーにより解析することで、それぞれの疾患の病態の解明と新しい治療法の発見を目指しています。

5 二次性血球貪食症候群の病態解明
(血液内科、京都第一赤十字病院、京都第二赤十字病院との共同研究)

成人スティル病、全身性エリテマトーデス(SLE)などの膠原病、およびウイルス感染症や悪性リンパ腫患者さんでは、稀に骨髄中でマクロファージによる血球貪食が起こることにより発熱、汎血球減少、播種性血管内凝固を起こすことがあり、二次性血球貪食症候群もしくはマクロファージ活性化症候群と呼ばれます。 遺伝性素因で発症する原発性血球貪食症候群では、リンパ球のパーフォリンというタンパク質の機能異常によりマクロファージによる血球貪食が起こるという機序がわかっていますが、二次性血球貪食症候群では明確な機序や病態、最適な治療法はまだわかっていません。本研究では二次性血球貪食症候群患者さんの骨髄穿刺液、および血液検体のシングルセルRNAシークエンスとサイトカイン分析を行うことで、それぞれの疾患による二次性血球貪食症候群の病態の違い、日常診療で使えるバイオマーカーの探索および新たな治療標的の発見を目指しています。

6 膠原病関連間質性肺疾患における肺胞マクロファージの機能変化
(呼吸器内科、京都第一赤十字病院との共同研究)

肺胞マクロファージは肺胞腔の主要な免疫細胞であり、定常状態では肺胞腔内の異物や病原微生物、死細胞などの貪食、余剰な肺胞サーファクタントを処理し肺胞腔を清浄に保つ機能を有している。肺胞蛋白症では肺胞マクロファージの機能異常により肺胞腔にサーファクタントが異常貯留することで種々の呼吸器症状を引き起こすことが知られているが、その他の炎症性疾患および自己免疫性疾患における肺胞マクロファージの機能異常や病原性は明らかでない。 我々は炎症性呼吸器疾患である慢性閉塞性肺疾患において肺胞マクロファージが遺伝子発現異常および脂質代謝能異常をきたし、その病態に関与していることを報告した(下図)。さらに膠原病関連間質性肺疾患における肺胞マクロファージの機能異常について、現在マルチオミクス解析を進めている。

臨床研究

1 京都府立医科大学の膠原病コホート研究

膠原病患者さんの病気の重症度や、どのような合併症が起こるのかといった臨床像はお一人お一人でかなり多様性があります。このため、たとえば海外や別の医療機関から報告された知見や薬剤の治療効果が、そのまま当科に通院中の患者さんにも同じようにあてはまるかは慎重に考える必要があります。当科では、これからも目の前の患者さんの診療に全力で取り組んでまいりますが、そこから得られた診療情報や経験を取りまとめて、他の患者さんや未来の患者さんの診療に生かせる一般論や新たな知見はないか、一歩ひいたところから考える機会も持たせて頂きたいと考えております。 具体的には、当科で診療を行った患者さんの診療データを個人を特定できないように加工した情報を用いて、膠原病の臨床経過の実態を明らかにする、合併症の発生や治療反応性と関連する要因を明らかにする、臨床的な意思決定に役立つ予測因子を明らかにする、といった解析を行います。

2 関節リウマチにおける新規バイオマーカーの探索 (多施設共同研究)

関節リウマチ患者さんの病状の把握には、関節の診察や患者さんの感じておられる痛みの聴取が重要です。一方で、客観的な指標として血液検査で得られるバイオマーカーも重要と考えられておりますが、現在広く用いられているCRPや赤沈、MMP-3といった検査項目は、関節炎以外の病状や、使用している薬剤による影響を受けてしまいます。本研究の目的は、真に関節炎の活動性を評価できる新規のバイオマーカーを同定することです。方法としてBLOTCHIP-MS法(プロトセラ社)を用いてリウマチ患者さんにおける各種治療前後での血中バイオマーカーペプチドを探索しております。現在、多施設共同研究として多くのリウマチ患者さんからの採血検体を提供いただき、検討を進めております。

3 関節リウマチに対する生物学的製剤治療前後での関節MRIによる有効性評価
(MIYAKO試験:ブリストル・マイヤーズ株式会社との共同研究)

造影MRIは、リウマチ患者さんの関節に生じる滑膜炎、骨炎、骨びらんを一度に評価できる検査法です。アバタセプトの治療を受けた患者さんを対象として、治療前後に両手の造影MRI検査を受けて頂き、MRI画像所見をスコア化し評価を行ったところ、開始1年後には平均滑膜炎スコアと平均骨炎スコアは統計学的に有意に改善し、平均骨びらんスコアは悪化していないことがわかりました。とくに11%の患者では、骨びらんスコアの改善も確認されました。また、治療開始1ヶ月時点でのSDAI改善率が、治療1年後の骨びらんスコアの変化量の独立した予測因子として検出されました。以上の結果を国際誌に論文報告し、現在も更なる検討を行っております。

Kukida Y, et al. Int J Rheum Dis. 2018.

4 膠原病診療におけるサイトメガロウイルスの再活性化についての観察研究

膠原病に対しては免疫抑制療法を施行しますが、日和見感染症の一つであるサイトメガロウイルス(CMV)の再活性化による感染症状には注意が必要です。CMV感染症のスクリーニング検査である、CMV抗原C7-HRPが陽性となり、CMVの再活性化が確認された膠原病患者さんの臨床データを後方視的に解析したところ、CMVの再活性化がみられた際に、(1)口腔カンジダ症を併発している、(2)低ALB血症がある(≦3g/dL)、(3)C7-HRPの値が高い(>5.6/10万細胞)といった所見があると、その後CMVによる感染症(症状や臓器障害を伴うもの)にまで及ぶリスクが高くなることがわかりました。また、このような患者さんはCMVの再活性化がみられるまでの4週間の間に経時的に血中のリンパ球数やアルブミン値が徐々に低下してきていることがわかりました。逆に、こういった因子を有していない場合にはCMVが再活性化しても抗ウイルス薬の使用を要さずに自然に改善することも期待できます。本研究の結果により、免疫抑制下に生じる日和見感染に対して一律に対処するのではなく、患者さんの抗ウイルス免疫機能や栄養状態の把握が重要であると考えられます。以上の結果を国際学会および英文誌にて報告いたしました。

Kaneshita S, et al. Mod Rheumatol. 2018. Epub ahead of print.

5 皮膚筋炎における急速進行性間質性肺炎進展の予測因子についての観察研究

皮膚筋炎に合併する間質性肺炎は、しばしば急速進行性間質性肺炎という致死的な病型をとることが知られておりますが、早期治療によって予後が改善しうるため、その進展予測は大変重要です。近年、類似した病態である特発性肺線維症の急性増悪において、凝固系マーカーがその予測因子として有用であることが報告されており、間質性肺炎を合併した皮膚筋炎の患者さんの臨床データを後方視的に解析したところ、診断時の凝固マーカーAPTTがその後の急速進行性間質性肺炎への進展の予測因子となりうることが判明しました。本結果は国際学会で報告しており、今後さらなる詳細な検討を行う予定です。

Sagawa T, et al. APLAR Congress 2018.

6 顕微鏡的多発血管炎の肺病変についての観察研究
(京都府立医大、京都第一日赤、松下記念病院、本学放射線科学教室との共同研究)

ANCA関連血管炎の臨床像には人種差があり、本邦では欧米と比較して顕微鏡的多発血管炎が高頻度で、肺胞出血や間質性肺炎、気管支拡張症などの肺病変をきたしやすいことが特徴です。とくに気道病変については、①気道における慢性炎症が先行し、ANCA産生・血管炎の発症につながっていくという説と、②気道病変自体が肺の血管炎の結果として生じているという説とがあり、ANCA関連血管炎の病因を考えるうえで注目を集めています。当科でも、顕微鏡的多発血管炎の患者さんを対象とした多施設共同研究を実施し、発症時の胸部CT画像により検出できる気道病変の有無と臨床データの関連について後方視的に解析を行っております。本研究の結果は国際学会にて報告しており、現在論文作成も進めています。

Kida T, et al. Mod Rheumatol. 2019. Epub ahead of print.

7 自己免疫疾患合併例へのアレルゲン免疫療法の有用性の検討

ダニやスギなどに対するアレルゲン免疫療法が保険診療となり、当科でも治療を開始しておりますが、自己免疫疾患合併例に対する有効性と安全性についての報告は多くはありません。アレルゲン免疫療法が自己免疫疾患の活動性や免疫学的パラメーターにどのような影響を及ぼすのかを解析しております。

8 膠原病における皮膚病理と臨床的フェノタイプの関連性の検討
(本学皮膚科学教室および人体病理学教室との共同研究)

全身性エリテマトーデスや強皮症、皮膚筋炎といった膠原病疾患の多くは皮膚に何らかの病変を及ぼします。これらを生検して得られる情報は診断において極めて大きな意味を持ちますが、その病理組織像は必ずしも定型的なものではありません。そこでそれらの皮膚病理像と患者さんの臨床的フェノタイプの関連性について解析を行い、疾患活動性や治療反応予測につながりうるか検討を行っています。

9 全身性エリテマトーデスにおける免疫フェノタイプの解析

近年、新規の免疫抑制療法の開発により全身性エリテマトーデスの患者さんの治療成績は大きく進歩しています。しかし同一の薬剤であっても個々人によって治療反応性は異なり、画一的な治療では十分な治療成績を期待することは難しいと考えられます。当教室では、2017年に全身性エリテマトーデスに対して認可された生物学的製剤であるベリムマブ(抗BLyS抗体)など新規治療を受けられる患者さんを対象として、末梢血リンパ球サブセットと疾患活動性評価指標の変化について解析を行っております。これにより薬剤の治療反応性が最も期待される患者集団を同定し、治療による免疫学的な変化についても検証することを目的としています。

10 副腎不全がリウマチ性多発筋痛症の経過や治療にもたらす影響についての観察研究

リウマチ性多発筋痛症は高齢者に多くみられ、ステロイド治療が奏効する疾患ですが、ステロイドの減量に伴う再燃率が高いことでも知られています。また、ステロイドを長期に服用した患者さんには二次性の副腎不全の割合が高くなります。筋痛症の再燃は筋痛や倦怠感などの症状、臨床検査における炎症反応の上昇に基づいて判断されることが多いのですが、ステロイド離脱期に生じる二次性副腎不全の症候と類似しているため、これらが混在している可能性を考えております。リウマチ性多発筋痛症の患者さんを対象として、治療離脱期における副腎不全の割合や、副腎不全の有無が治療や疾患の経過に影響を及ぼすかについてのコホート研究を行っております。

11 多施設SLEレジストリ(LUNA)

2020年より全身性エリテマトーデス(SLE)の全国多施設共同レジストリ(LUNA)に参加しています。SLE患者さんの診療の実態や、適切な治療方針を考える上で必要な、新しいエビデンスを多くの施設が協力して発信していこうという試みです。対象となる患者さんには、病気についてのアンケート調査などにご協力頂きたいと考えており、診察の際に外来主治医からお願いをさせて頂きます。
研究代表機関:昭和大学・リウマチ膠原病内科(http://showa-u-rheum.com/

現在、LUNAをベースに本学で取り組んでいる研究内容は以下の通りです。

若年発症と成人発症のSLE患者のSDIリスクの違い:LUNAレジストリを用いた発症年代ごとの層別解析
SLEの発症年齢と発症年代のちがいがその後の経過に与える影響に着目して解析を行っています。

安定期のSLE患者において、免疫抑制剤の併用はステロイド減量後の再燃を防止するか
SLE患者さんがステロイドを減量していくにあたり、ステロイド単独ではなく免疫抑制剤を併用していることが有効かどうかを調べています。

SLEにおけるポリファーマシーの実態
SLE患者さんは多くの薬剤を処方されている現状があり、その実態と影響について調べています。

Interferon signatureとSLE重症病態の関連の解析
LUNAに登録された患者さんから同意を得て取得された血清・血漿を用いて、1型インターフェロンとSLEの重症病態との関連について解析を行っています。

寛解維持期SLE患者におけるマルチターゲット療法の有効性と安全性
SLE患者さんがステロイドを減量していくにあたり、免疫抑制剤を複数併用していることが有効かどうかを調べています。

12 多施設ANCA関連血管炎患者レジストリ(J-CANVAS)

ANCA関連血管炎の全国多施設共同レジストリ(J-CANVAS)の運営に携わっています。ANCA関連血管炎の診療の実態や適切な治療方針を考える上で必要な、新しいエビデンスを多くの施設が協力して発信していこうという試みです。対象となる患者さんは、2017年1月1日以降にANCA関連血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の3つの疾患が含まれます)を新たに発症した、ないし重症の再燃があった患者さんを対象とし、診察情報を収集させていただいております。

現在、J-CANVASをベースに本学と関連病院(京都第一日赤・京都第二日赤)で取り組んでいる研究内容は以下の通りです。
(AAV=ANCA関連血管炎のことです)

AAVにおける慢性下気道疾患と重症感染症の関連
AAV患者さんに慢性の下気道疾患が併存することが多く、免疫抑制治療中に感染症が起こりやすくなり、より注意が必要ではないかという仮説をもとに慢性下気道疾患と重症感染症の関連について解析しています。

IVCYの体格換算(mg/BSA)での至適投与量を明らかにする
シクロホスファミド静注療法(IVCY)はAAVに対する標準的な治療の一つですが、その投与量の決め方について定まったものはまだありません。日本人の体格に見合った最適な投与量の設計について調べています。

AAVに対するMMFの有用性
ミコフェノール酸モフェチル(MMF:商品名セルセプト)がAAVの診療ガイドラインでも取り上げられている治療薬の一つです。その使用実態とあわせ、有効性や安全性について解析を行っています。

AAVの標的臓器障害にはパターンがあるか?
AAVは多臓器の症状が出る疾患ですが、患者さん一人ひとりでどのような症状が組み合わせとして起こってくるかは非常に多様性があります。AAVの臓器障害の組み合わせのパターンを明らかにすることで、早期診断や適切な治療調整につながると考えこれを調べています。

AAV寛解導入療法におけるステロイドパルス療法の有用性
ステロイドパルス療法は重症のAAV患者さんに対して広く用いられていますが、実際にどのように有効かはまだよくわかっていません。
本研究ではステロイドパルス療法の有効性と安全性について解析を行っています。

AAV腎炎の尿所見の改善のパターンの実態調査
AAV患者さんに腎炎が起こった場合、尿所見の異常がみられますが、これがどのように改善していくかはまだよくわかっていません。
本研究では尿所見の改善の仕方について調べています。

 

その他、当科では患者さんに適正な医療を提供できているかを振り返り、診療の質を向上することを目的として、下記のような研究を行っております。
関節リウマチ患者さんの治療成績についての観察研究
肺疾患を合併する膠原病患者さんの診療経過やバイオマーカーについての観察研究
非結核性抗酸菌症を合併する関節リウマチ患者さんの予後についての観察研究
膠原病における初発・再燃時や、感染症治療時のリンパ球サブセットの変化についての観察研究
膠原病関連肺高血圧症の診療状況調査
リウマチ性疾患治療中に生じた COVID-19 感染症に関する研究
リウマチ性疾患患者に対するSARS-CoV-2ワクチンに関する研究
自己免疫疾患における患者レジストリを包含した難病プラットフォーム体制の構築と、それを利活用した長期にわたる全国規模の多施設共同研究

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